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奈良大和路~悠~遊~

奈良大和路の祭礼や伝統行事、四季折々の風景を 写真で綴るフォトブログです。大和は国のまほろば、神や仏に近しく 奥は深くて おもしろい!

長弓寺 役行者の石像

おもしろい石像に出会いました。長弓寺本堂の左手に建つ大師堂のそば、まるで空中に飛び上がっているような不思議な造形が彫られた石像です。風化していて細部は明らかではありません。

調べてみると、役行者(えんのぎょうじゃ)として知られる役小角(えんのおづぬ)像(室町時代)のようです。左右に前鬼と後鬼を従えた図像を見たことがありますが、どういう縁で役行者の石像が長弓寺に存在するのでしょうか、興味のあるところです。

役行者は7世紀末に葛城山を中心に活動した呪術者で、のちに修験道の開祖として知られます。実在の人物であり、各地に多様な伝説を残します。

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長弓寺 役行者像
下駄を履き膝を抱えて腰かけた役行者像。下段左右は前鬼・後鬼と推定されますが、摩耗して不鮮明=撮影 2020/6/29 奈良・生駒市上町


長弓寺 石仏群
役行者像の傍の石仏群。後方は大師堂=撮影 2020/6/29 奈良・生駒市上町

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テーマ:石仏 - ジャンル:写真

  1. 2020/06/29(月) 18:59:22|
  2. 大和路の石仏・石造物
  3. | コメント:0

平群 千光寺への道 清滝磨崖仏

<おうちで石仏巡り 過去に撮影した写真で記事を構成しています>

平群(へぐり)谷の中ほどにある鳴川峠に至る古道は、かつては千光寺への参道でした。千光寺は役行者が山上ヶ岳(大峰山)に修験道場を開く前、当地で修業をつみ開基したことに因んで「元山上」と呼ばれます。また女人禁制の山上ヶ岳に対し女性の修行も受け入れたことから「女人山上」ともいわれています。

近鉄生駒線の元山上口駅前に「女人山上道」の大きな石標柱が立ちます。前の踏切を渡って住宅街を抜け、生駒山口神社前から千光寺への緩やかな山里の道を上ります。路傍に立つ石仏群のあたりから細い山道に入り、やがて鳴川の清滝渓谷にある行場に出ます。

有名なのは苔むす大きな岩壁に刻まれた「清滝八尺地蔵」と呼ばれる磨崖仏(鎌倉時代)。この前で毎年8月に「滝祭り」が営まれ、頭上10mほどから落ちる滝水に打たれる滝行(⇒こちら)が行われます。

夏でも清涼なこの行場には、その他に多数の磨崖仏が刻まれています。対岸の巨岩に「五智如来像」や「はらみ地蔵」、「貝吹き地蔵」、「法螺吹き地蔵」などが彫られていますが、風化・摩耗が激しく判別し難い状態です。

渓谷を少し上がり鳴川の集落を抜けて千光寺に至る途中に「ゆるぎ地蔵」を祀った辻堂に出会います。も少し急坂を上れば千光寺。その裏の岩山は回峰修行の行場となっています。

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清滝石仏群1
里道を抜けるあたりの路傍に並ぶ石仏群の一部=撮影 2016/8/7 奈良・生駒郡平群町鳴川


清滝石仏群2
滝行場の3m以上もある平らな岩壁(左端)に「清滝八尺地蔵」が刻まれている=撮影 2016/8/7 奈良・生駒郡平群町鳴川


清滝石仏群3
線彫りの「清滝八尺地蔵磨崖仏」(鎌倉時代)。かろうじて線刻を
たどることができる=撮影 2007/4/12 奈良・生駒郡平群町鳴川


清滝石仏群5
対岸の高い岩壁の「五智如来像」=撮影 2007/4/12 奈良・生駒郡平群町鳴川


清滝石仏群4
上下二段の四角い窪みに彫られた「貝吹き地蔵」=撮影 2014/8/3 奈良・生駒郡平群町鳴川


清滝石仏群6.
「ゆるぎ地蔵」(鎌倉時代)はお参りすれば病気がゆるぎ、平癒すると信仰されている地蔵石仏。頭上に大きな笠石が載っているのは珍しい=撮影 2016/8/7 奈良・生駒郡平群町鳴川

テーマ:石仏 - ジャンル:写真

  1. 2020/05/14(木) 22:23:39|
  2. 大和路の石仏・石造物
  3. | コメント:0

平群 金勝寺の磨崖仏

<おうちで石仏巡り 過去に撮影した写真で記事を構成しています>

平群(へぐり)町の竜田川沿いにある金勝寺は行基によって創建されたと伝わります。本堂の左横の大きな岩壁に鎌倉から江戸時代にかけて彫られた磨崖仏が残っています。そこには不動明王(線刻、不鮮明)、阿弥陀如来像、地蔵など14体を数えるといわれますが、不鮮明さなどからその数は確認できません。

右下の半肉彫りの石仏は、説明板によれば茶々という名の女性の生前供養仏です。茶々は豊臣秀吉の側室、淀殿のことと考えられていましたが、当地出身の武将・島左近の夫人の名と同じであるところから、二つの関係が近年注目されているそうです。

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金勝寺 磨崖仏1
磨崖仏の全体。宝筐印塔(中央)、不動明王(右上、不鮮明)、薬師像(左上)、「茶々逆修」の石仏。左下にもいくつかの石仏がある=撮影 2013/1/3 奈良・生駒郡平群町椣原


金勝寺 磨崖仏2
天正14年(1586)の年号銘(桃山時代)とともに「茶々逆修」
の銘がある=撮影 2013/1/3 奈良・生駒郡平群町椣原


金勝寺 磨崖仏3
撮影 2013/1/3 奈良・生駒郡平群町椣原

テーマ:石仏 - ジャンル:写真

  1. 2020/05/12(火) 17:51:34|
  2. 大和路の石仏・石造物
  3. | コメント:0

壺阪・高取 五百羅漢石仏・岩屋不動石仏巡り

<#おうちで奈良旅 過去に撮影した写真で記事を構成しています>

壷阪寺から高取城跡への山道をたどると、香高山(こうこうさん)斜面の岩肌に刻まれた石仏群「五百羅漢岩」に至ります。そこは壷阪寺の奥の院とも称される場所。五百羅漢石仏は羅漢が釈迦の説法を聞いているところを現したものだそうです。石仏のさまざまな表情や態度が見てとれます。

香高山だけで石仏群は20群以上あり、総称して「香高山石仏」と呼ばれます。釈迦、阿弥陀、来迎如来、十一面観音、五社明神などが点在。室町末期から江戸初期にかけての作とされ、鮮明な彫りの石仏も残っていますが不鮮明なのも多く、意外と撮影はむつかしい。

高取城跡を経てかつての大手筋を下ると国見櫓跡に出ます。展望台が設けられていて、大和三山の浮かぶ大和平野が眼下に広がります。大手筋に戻って少し下れば、「猿石」が座る辻に至ります。この猿石は先に見た吉備津姫王の墓に並ぶ猿石4像と兄弟とされます(⇒こちら)。高取城の石垣に転用するために標高583mの山城に運び上げられてとされます。

猿石の辻から柏森へとは反対の脇道を少し下ると「岩屋不動(岩屋神社跡)」に出ます。木立の間のさほど広くはない開けた所にたたずむ三体の石仏(不動明王、文殊菩薩、役行者)に対面できます。

高取山・香高山の石仏群巡りは荒れた山道を上り下りする必要があり、健脚向きです。掲載した写真は10年ほど前(あるいはそれ以前)に撮影したもの。今では高取城跡は整備されているはずで、山道や石仏群の様子も変わっているかも知れません。

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 ・飛鳥 石造物巡り(1) 猿石・鬼の俎・鬼の雪隠
 ・飛鳥 石造物巡り(2) 亀石・橘寺の二面石
 ・飛鳥 石造物巡り(3) 石舞台・酒船石・入鹿の首塚
 ・柳生街道・滝坂道の石仏



町石
阿弥陀如来の梵字(キリーク)と弘法大師像が彫られた町石(石標)
=撮影 2011/11/25 奈良・高市郡高取町高取


五百羅漢
五百羅漢石仏群=撮影 2011/11/25 奈良・高市郡高取町高取


五百羅漢
五百羅漢の一部拡大=撮影 2011/11/25 奈良・高市郡高取町高取


羅漢
撮影 2011/11/25 奈良・高市郡高取町高取


五社大神
五社大神=撮影 2011/11/25 奈良・高市郡高取町高取


羅漢
撮影 2011/11/25 奈良・高市郡高取町高取


不動明王
不動明王=撮影 2011/11/25 奈良・高市郡高取町高取


来迎如来
来迎如来=撮影 2006/11/21 奈良・高市郡高取町高取


千像如来
千像如来=撮影 2006/11/21 奈良・高市郡高取町高取


十一面観音
十一面観音菩薩=撮影 2006/11/21 奈良・高市郡高取町高取


猿石
高取の猿石=撮影 2011/11/25 奈良・高市郡高取町上子島


岩屋不動石仏
岩屋不動石仏。左から獅子に乗った文殊菩薩、不動明王、役行者=撮影 2011/11/25 奈良・高市郡高取町上子島


展望台から 左
国見櫓跡からの展望(西~北西の方向)。左足元の谷筋は高取町、奥は左から金剛山、葛城山、二上山、生駒山と続く=撮影 2011/11/25 奈良・高市郡高取町上子島


展望台から 右
国見櫓跡からの展望(北西~北の方向)。正面中ごろは畝山、右に耳成山、その手前に香具山=撮影 2011/11/25 奈良・高市郡高取町上子島

テーマ:石仏 - ジャンル:写真

  1. 2020/04/26(日) 16:46:35|
  2. 大和路の石仏・石造物
  3. | コメント:0

飛鳥 石造物巡り(3) 石舞台・酒船石・入鹿の首塚

<コロナ禍による緊急事態宣言を受けて外出自粛中につき、過去に撮影した写真で記事を構成しています>

飛鳥」と書いてアスカと読みますが「明日香」の表記も使われます。ふたつの違いは何なのでしょうか。簡単にいえば、時代や文化などでは「飛鳥」、地名や自治体名には「明日香」と使い分けされています。(その名の語源・由来は渡来説など諸説ありますが、長くなるので省略)

明日香村にある巨石といえば、誰もが知る石舞台古墳。早い時期に古墳の盛土が失われて、巨大な横穴式石室が露出したもの。天井石の上面が平らで舞台のように広がっているので「石舞台」と呼ばれます。伝承によれば、むかし狐が女に化けて天井石の上で踊ったとか、旅芸人が舞を演じたとか…。古墳の被葬者は蘇我馬子であったとする説が有力です。

石舞台の近くに伝飛鳥板蓋宮跡があります。ここで繰り広げられたのが、大化の改新の端緒となった乙巳(いっし)の変――ときの権力者・蘇我入鹿(馬子の孫)が中大兄皇子らに暗殺された事件。板蓋宮跡の北方に建つのは日本最古の寺院・飛鳥寺。すぐ近くに「蘇我入鹿の首塚」と呼ばれる五輪塔が残っています。五輪塔自体は鎌倉時代または南北朝時代の建立と考えられています。首塚の西方は甘樫丘(あまかしのおか)。その東麓で、権勢を誇った蘇我蝦夷・入鹿親子の邸宅と考えられる遺構が見つかっています。

一方、板蓋宮跡の東方、小高い丘の上にあるのは、古くから「酒船石」と呼ばれる謎めいた石造物。何のために造られたのか、様々な説が唱えられていますが、定説はありません。

平成12年(2000年)、酒船石のある丘の下で「亀形石造物」と「小判形石造物」を含む導水施設が発見されました。周辺に石敷きや石垣、石段も見つかり、何らかの天皇祭祀に関わる遺構と推定されています。現在、丘陵一帯の遺跡は整備され「酒船石遺跡」として公開されています。「石と水の都」といわれる飛鳥京の面影を今に伝える貴重な遺構のひとつです。

関連記事(当管理者の関連写真記事へのリンク)
 ・飛鳥 石造物巡り(1) 猿石・鬼の俎・鬼の雪隠
 ・飛鳥 石造物巡り(2) 亀石・橘寺の二面石
 ・柳生街道・滝坂道の石仏
 ・当尾の石仏(1) 岩船寺付近の石仏



石舞台古墳
石舞台古墳の遠景=撮影 2004/3/13 奈良・高市郡明日香村川島庄


蘇我入鹿首塚
蘇我入鹿の首塚。後方は入鹿の邸宅跡とされる遺跡が見つかった甘樫丘(標高148m)=撮影 2019/4/8 奈良・高市郡明日香村飛鳥


酒船石
酒船石――大きな岩にうがたれた円形や楕円形の凹み、それらをつなぐ細い溝。石の大きさは長さ約5・5m、最広幅約2・3m、厚さ約1m。何のために造られたかは定説なし=撮影 2005/8/27 奈良・高市郡明日香村岡


小判形石槽と亀形石槽
亀形石造物の発掘現場(次の画像とも古いカラーネガから起こしたもの)。現在は復元整備され「酒船石遺跡」として公開されています=撮影 2000/2 奈良・高市郡明日香村岡


小判形石槽と亀形石槽
花崗岩を亀の形を彫った亀形水槽は全長約2・4m、幅2mで顔を南、尻尾を北に向けて、左右には手足が表現されている。甲羅部分は幅0・2mの縁を残して直径1・25m、深さ0.2mの水槽状に加工したもの。もひとつは小判形(船形)に彫り込まれた水槽で、長さ1・65m、幅1m=撮影 2000/2 奈良・高市郡明日香村岡

テーマ:石仏 - ジャンル:写真

  1. 2020/04/23(木) 14:23:43|
  2. 大和路の石仏・石造物
  3. | コメント:0
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・奈良県北部在住の男性です。1300年超の歴史に根ざす奈良大和の人々の信仰に支えられてきた神事・仏事や祭り、伝統行事、民俗を主に紹介しています。
・写真をご利用希望の方はメールフォーム(下段)からお問い合わせください。

次のHPも運営しています。
「野に咲く花たち」――身近に咲く花、高山に咲く花の写真、野草のウェブ図鑑です。

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