奈良大和路~悠~遊~

奈良大和路の祭や伝統行事、四季折々の風景を 写真で綴るフォトブログです。大和は国のまほろば、神や仏に近しく 奥は深くて おもしろい!

丹生川上神社(中社) 小川祭 2009

丹生(にう)川上神社(中社) 小川祭 2009

吉野郡東吉野村の小(おむら)にある丹生川上神社(中社)の主祭神は罔象女神(みずはのめのかみ)です。水に関わる一切を司る神として古くから信仰されてきました。

川の合流地点は聖なる場所。当神社は木津(こつ)川、日裏川、四郷(しごう)川の三つが合流し高見川(丹生川)となる位置に祀られています。

10月の第2日曜日、普段は静かな境内がにわかに活気付きます。通称「小川祭」と呼ばれる太鼓台奉舁(ほうよ)が行われるためです。過疎に直面するとはいえ、この祭りの日には村を離れた若者も帰り、村総出の賑わいになります。

今年(2009年)は参加地区がひとつ少なく、7地区(垣内)から豪華な太鼓台が繰り出され、初めて女性が参加した台もありました。

7地区: 小川、小(おむら)、小栗栖、木津川(こつがわ)、大豆生(まめお)、三尾(みお)、中黒。欠場は狭戸(せばと)

関連記事(当管理者の関連写真記事へのリンク)
 ・丹生川上神社(中社) 小川祭 2011
 ・丹生川上神社(中社) 蟻通神楽



小川祭1
宮入の前に川向いにある摂社・丹生神社にお参りするため、川に架かる「蟻通橋」を各地区の太鼓台が行き交い、そして橋の上で宮入の順番を待ちます。この日、橋の上に同時に集まったのは3基が最高でした。撮影:2009/10/11 奈良・東吉野村小(おむら)


小川祭2
太鼓台の重量は約1トン、これに「乗り児(のりこ)」と呼ばれる園児または低学年の小学生男子4名が乗って太鼓を叩きリズムをつくります。色とりどりの法被を着た担ぎ手たち約30名が、「ヨイトサーノセー」の掛け声で、大きく重い太鼓台を担いで勇壮に境内を練り歩きます。〔大豆生区〕 撮影:2009/10/11 奈良・東吉野村小


小川祭3
観衆の「サッセ、サッセ」の掛け声に答えて担ぎ手は両手を力一杯高く伸ばして太鼓台を高々と持ち上げます。前後左右、全員の息が合わないとまっすぐに上がりません。うまくいけば 「あがった!」 と拍手が沸き起こります。他との力比べのようでもあります。〔小区〕 撮影:2009/10/11 奈良・東吉野村小


小川祭6
祭りもたけなわ、後半になると一度に数台の太鼓台がところ狭しと境内を練ります。かつては太鼓台がぶつかりそうになると、けんかになったこともあるとか。別名「喧嘩祭り」とも言われたそうです。〔小区(右)と大豆生区(左)〕 撮影:2009/10/11 奈良・東吉野村小


小川祭5
休みなく太鼓を叩き続ける「乗り児」は上下左右に揺さぶられ
危険も伴い楽ではありません。〔木津川区〕 撮影:2009/10/11
奈良・東吉野村小


小川祭4
乗り児」は神聖視され、祭礼が終るまで地面に足を付けては
いけないのだそうです。そのためおんぶや肩車で移動します。
乗り児のひとりが本殿に参拝するところ。〔大豆生区〕 
撮影:2009/10/11 奈良・東吉野村小

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  1. 2009/10/30(金) 11:50:27|
  2. 10月の祭り/行事
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奈良豆比古神社 神事相撲 2009

奈良豆比古神社 神事相撲 2009

奈良豆比古(ならづひこ)神社の秋の例祭の宵宮(10月8日夜)で翁舞が奉納されることは、前の項で紹介しました。10月9日の本宮では中世以来受け継がれてきた相撲が奉納されます。

相撲といっても実際に取り組んで勝敗を競うようなものではなく、「形(かたち)相撲」と言われるくらいで、形式的・芸能的な形態で行われます。もとは豊作を神様に感謝して奉納するのが神事相撲で、各地の秋祭りに見られますが形態はさまざまのようです。奈良豆比古神社の神事相撲は以下のとおりの、なんとも簡素な古式ゆかしい儀式でした。

関連記事(当管理者の関連写真記事へのリンク)
 ・奈良豆比古神社 神事相撲 2012
 ・奈良豆比古神社 菖蒲 2011
 ・奈良豆比古神社 翁舞 2012
 ・奈良豆比古神社 翁舞 2010
 ・奈良豆比古神社 翁舞 2008



神事相撲1
本殿と拝殿の間に篝火が焚かれています。拝殿の前に進み出た力士二人は神主から玉串を恭しく受け頭上にかざしてお互いに向き合います。神主が「見合って、見合って、ホーッオイ」の声を発して軍配ならぬ御幣を振り上げます。 と二人の力士は別方向に一歩前進……。撮影:2009/10/9 奈良市奈良阪町


神事相撲3
二人の力士は交互に一歩前に進むたびに「ホーッオイ」と掛け声を交わしながら拝殿の外回りを廻ります。一周して神主の前に戻るや神主から「ハッケヨイ、ノコッタ」の声がかかり、さらに周回を続けます。撮影:2009/10/9 奈良市奈良阪町


神事相撲2
拝殿の前部(賽銭箱の前)で力士がすれ違うところ。こうして拝殿を3周し、最後に力士は玉串を神主に返上して儀式は終わります。なお「ホーオイ」は「(稲の)穂が多い」の意だそうです。撮影:2009/10/9 奈良市奈良阪町


神事相撲4
相撲奉納のあと、健康に育つとの俗信から、力士に幼児を抱きあげてもらう親子が続きました。神聖なる力士の力はすごい! 撮影:2009/10/9 奈良市奈良阪町

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  1. 2009/10/21(水) 22:01:56|
  2. 10月の祭り/行事
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奈良豆比古神社 翁舞 2008

奈良豆比古神社 翁舞 2008

奈良市の北端の奈良阪町、旧奈良・京街道に面して鎮座する奈良豆比古(ならづひこ)神社は「延喜式神名帳」にその名がみられる由緒ある神社です。ここで秋祭りの宵宮(10月8日夜)に拝殿で奉納される翁舞能楽の源流といわれ、国の重要無形民俗文化財に指定されています。

現在行われている翁舞は式三番の形式で、前謡、千歳の舞、太夫の舞、太夫と脇二人の三人舞、三番叟の前舞、千歳と三番叟の問答、三番叟の後舞で構成されています。太夫と脇の三人舞や、互いに対面せずに行う三番叟と千歳との問答などに特徴があり、芸能史的に貴重な存在といわれています。

関連記事(当管理者の関連写真記事へのリンク)
 ・奈良豆比古神社 翁舞 2012
 ・奈良豆比古神社 翁舞 2010
 ・奈良豆比古神社 菖蒲祭 2011
 ・奈良豆比古神社 神事相撲 2012
 ・奈良豆比古神社 神事相撲 2009



翁舞1
太夫の舞
千年の鶴は万歳楽、とうとうたり… と天下泰平、国土安穏を寿ぎます。翁舞の詞は口伝え、舞や演じ方も直伝で継承されています。古くは40戸ほどの翁講で伝承されていたのが、現在は町内の翁講・保存会の努力により守り伝えられているのだそうです。撮影: 2008/10/8 奈良市奈良阪町


翁舞2
太夫の舞
奈良豆比古神社には古い能・狂言面が二十面ほど伝承されていて
(現在は奈良国立博物館に収蔵)、それらの多くは室町時代製作と
されています。残っている古い衣装などからも、この翁舞はすでに
室町時代から行われていたとされます。撮影: 2008/10/8
奈良市奈良阪町


翁舞3
翁三人舞
…富貴栄華と守らせ給う、これ喜びのまんざいらく… と太夫と脇二人の三人舞が続きます。ゆったりした舞です。撮影: 2008/10/8 奈良市奈良阪町


翁舞4
三番叟の前舞
それまでの翁三人舞に比べて舞の動きが速くなり、滑稽な動きの舞も見られます。撮影: 2008/10/8 奈良市奈良阪町


翁舞5
三番叟の前舞
リズミカルな太鼓・小鼓の音に合わせてエー、オンハー…
アィヤー、オンハー と掛け声が発せられます。オンハーの
掛け声ががいつまでも耳に残りました。撮影: 2008/10/8
奈良市奈良阪町


翁舞6
三番叟の後舞
三番叟は面をつけ、鈴を手にした千歳との問答のあと、右手に鈴、左手に扇をもち、一段と動きの激しい舞いが演じられます。撮影: 2008/10/8 奈良市奈良阪町


翁舞7
三番叟の後舞
左脚を軸にして身体を左にすばやく回転するような動きの舞が続き
ます。囃し方は、笛(1)、小鼓(2)、大鼓(1)、地謡(じうたい)でした。
古式ゆかしく熱演される舞楽は、いつしか夜も更けたことを忘れさせる
ほどでした。撮影: 2008/10/8 奈良市奈良阪町

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  1. 2009/10/17(土) 15:28:06|
  2. 10月の祭り/行事
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手向山八幡宮 転害会 2009

手向山八幡宮 転害会(てがいえ) 2009

手向山八幡宮東大寺法華堂(三月堂)の南に鎮座します。由来は聖武天皇が東大寺大仏の造営にあたって守護神として宇佐(現在の大分県)より八幡神を勧請(かんじょう)したことに始まります。

手掻会(転害会あるいは碾磑会とも)は神迎えの行列の様子を再現したものと伝えられ、転害門(てがいもん)を御旅所として、神輿3基の渡御、神供・祭式と共に、田楽・舞楽の奉納などが盛大に行われたようです。大和一の祭儀と行列を誇った転害会は、明治の神仏分離の影響もあって次第にその規模は縮小され、現在では10月5日に神事・祭礼のみが八幡宮と転害門で行われています。

他の祭礼としては毎年節分の日に行われる御田植祭があります。室町時代にまで遡る奈良で最も古い御田植祭のひとつです。こちらを(←クリックして)ご覧下さい。



手向山八幡宮での祭典

転害会‐神事2
笙、篳篥、能管と太鼓による雅楽が奏される中、修跋(おはらい)から始まる神事が粛々と斎行されます。撮影:2009/10/5 奈良市雑司町


転害会‐神事
神殿に掛かる御簾を少し上げ、神官が警蹕(けいひつ、「おお~」という声)を発し神霊を迎えます。そのあと祝詞奏上などが続きます。撮影:2009/10/5 奈良市雑司町


転害会‐神事3
可愛い巫女姿の子供達が神官に教わりながら玉串奉奠を行いました。神楽の奉納もなく、神事のみの斎行で終わります。直会(なおらえ)のあと転害門に式場を移して祭礼が行われます。撮影:2009/10/5 奈良市雑司町



転害門(てがいもん)での祭典

転害会‐祭式1
こちらはお旅所となる転害門。いまでは八幡宮からの渡御行列はなく、予め転害門の真ん中に準備された神輿(しんよ)の前で祭式が行われます。ご覧下さい、お寺の門に大注連縄が架けられています。そして門前に獅子頭がふたつ。まさに神仏混交淆の祭礼なのです。なお注連縄は4年ごとに架け替えが行われるそうです。撮影:2009/10/5 奈良市手貝町


転害会‐祭式2
転害門(国宝)は東大寺境内西北、正倉院の西側に位置します。三間一戸八脚門の形式をもつ堂々とした門です。戦火にも焼け残った寺内で数少ない建物のひとつで、天平時代の東大寺の伽藍建築を想像できる唯一の遺構といわれています。撮影:2009/10/5 奈良市手貝町


転害会‐祭式3
東大寺はその鎮守であった手向山八幡宮と深い縁で結ばれています。東大寺の僧侶も当然この転害会に参列しました。お坊さんが神式の拝礼をする珍しい場面です。撮影:2009/10/5 奈良市手貝町

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  1. 2009/10/12(月) 22:28:34|
  2. 10月の祭り/行事
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采女神社(猿沢池) 采女祭 2009

采女神社(猿沢池) 采女祭 2009

中秋の名月の3日、奈良市の猿沢池周辺で秋の夜を彩る采女(うねめ)祭が行われました。奈良時代に帝(みかど)の寵愛が衰えたことを嘆いて、猿沢池のほとりの柳に衣を掛け入水した采女(後宮の女官)の霊を慰めるために行われるお祭りです。

采女の身投げを悼んで猿沢池の北西の隅に采女神社(春日大社の末社)が建てられましたが、なんと鳥居を背にした珍しい後ろ向きの神社なのです。采女は我が身を投じた池を見るにしのびないと、一夜のうちに社を後ろ向きにしたと伝えられています(『大和物語』)。

午後5時から花扇奉納行列こちら)、午後6時から采女神社にて祭典のあと、午後7時からそれぞれ龍と鳳凰を象った二艘の管弦船が流し灯籠の浮かぶ猿沢池をゆったりと巡りました(管弦船の儀)。

関連記事(当管理者の関連写真記事へのリンク)
 ・采女神社(猿沢池) 采女祭 2014
 ・采女神社(猿沢池) 采女祭 2010



花扇船
秋の七草で美しく飾られた大きな花扇と共に十二単姿の花扇使、ミス采女やミス奈良、それに雅楽を奏する楽人を乗せた管弦船です。龍頭で飾った船が篝火をかかげ、白煙(ドライアイスで演出)の広がる水面をすべるように2周しました。背後は興福寺五重塔です。撮影:2009/10/3 奈良市登大路町 三脚使用


采女祭
こちらの鳳凰を象った船には天平衣装の女官たちが乗っています。中秋の名月に照らされ、優雅に雅楽が流れる中、天平の絵巻が繰り広げられました。回遊のあと花扇を池に浮かべ、采女祭は幕を閉じました。撮影:2009/10/3 奈良市登大路町 三脚使用

 
中秋の名月
猿沢池の東の空に昇った中秋の名月――
これは2年前の采女祭の夜に撮ったものです。
月をよく見ると満月ではありませんよね。それも
そのはず、この日の月齢は13.9でした。満月は
9月27日でしたから、この年の中秋の名月(旧暦
8月15日)は満月の2日前ということになりました。
撮影:2007/9/25 奈良市上三条町


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  1. 2009/10/07(水) 11:52:25|
  2. 10月の祭り/行事
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プロフィール

Author:なわじゅん
・奈良県北部在住の男性です。1300年の歴史に根ざす奈良大和の人々の信仰に支えられてきた神事・仏事や祭り、伝統行事、民俗を主に紹介しています。
・写真をご利用希望の方はメールフォーム(下段)からお問い合わせください。

次のHPも運営しています。
「野に咲く花たち」――身近に咲く花、高山に咲く花の写真、野草のウェブ図鑑

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