奈良大和路~悠~遊~

奈良大和路の祭や伝統行事、四季折々の風景を 写真で綴るフォトブログです。大和は国のまほろば、神や仏に近しく 奥は深くて おもしろい!

笠山三宝荒神社 春の大祭 2010

笠山三宝荒神社 春の大祭 2010
  神仏習合の色濃い板面荒神さんの渡御

初瀬川から天理の布留川に至る笠山の裾野、山の辺の道に散在する社寺の三宝(仏・法・僧)を守る神として栄えてきた笠山三宝荒神社は笠の中垣内の標高480mの山中にあります。明治の神仏分離で竹林寺から本殿を現在の笠山山頂に遷座されました。

笠山荒神社の祭神は初めて火を起こし物を煮て食べることを教えた土祖神(はにおやのかみ)・興津彦神(おきつひこのみこと)・興津姫神(おきつひめのみこと)の三神であるところから、火を鎮める神かまどの神として信仰を集め、古くから「笠の荒神さん」として親しまれてきました。 日本三大荒神のひとつ、空海も修行に訪れた日本で最初の荒神さんと言われています。

一方の竹林寺は笠寺とも呼ばれ、空海が中国の「竹林寺」で修行して帰国し当地の寺に来て、東大寺の良弁僧正が描いた「板面荒神」を模写して祀り竹林寺と名づけたと伝わります。興味深いことに、竹林寺には板面荒神と薬師如来像(重文)のふたつ、神と仏が同じお堂に隣りあわせで祀られているのです。神仏習合をここに見ます。

毎年4月28日に斎行される春の大祭では、竹林寺に祀られている板面荒神が開扉され厳かに神事が営まれ、神霊を遷した神輿を本殿(笠山荒神社)まで御渡りします。本殿で式典が行われたのち、竹林寺に下ります。仰々しい行列ではなく、紋付羽織を着た檀信徒が静々と山道と石段を上り下りします。麓の大神神社から神職・楽人・巫女が出仕し祭典は格調高く執り行われました。

関連記事(当管理者の関連写真記事へのリンク)
 ・小綱町 すももの荒神さん 2011



笠山荒神社 春の大祭4
雅楽の調べにのって竹林寺を出る御神輿 撮影:2010/4/28 桜井市笠


笠山荒神社 春の大祭1
榊を手に先頭を行く頭格の人に続く神職、神輿、楽人、檀信徒といった簡素なお渡り 撮影:2010/4/28 桜井市笠


笠山荒神社 春の大祭2
笠山荒神社への長い石段を登るお渡り一行 撮影:2010/4/28 桜井市笠


笠山荒神社 春の大祭3
本殿拝殿前に安座した御神輿 撮影:2010/4/28 桜井市笠

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  1. 2010/04/30(金) 23:03:56|
  2. 4月の祭り/行事
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興福寺 文殊会 2010

興福寺 文殊会 2010

興福寺五重塔の北隣にある東金堂では毎年4月24、25日の両日に文殊会が営まれます。

24日には大般若経の転読。翌25日の知恵の仏・文殊菩薩の日には、文殊の加護を頼んで知恵が授かりますようにと、興福寺一山の僧とともに、稚児たちが烏帽子姿や花笠姿、坊主姿、山伏姿などの装束で着飾り、一字書の奉額車を曳いて浄教寺から興福寺まで三条通りを華やかに練り歩き、東金堂にくり込みます。
そのあと東金堂では文殊菩薩(国宝)に授福増慧の祈願文を捧げ法要が営まれます。

関連記事(当管理者の関連写真記事へのリンク)
 ・興福寺 文殊会 2016
 ・興福寺 文殊会 2013
 ・興福寺 文殊会 2011



興福寺 文殊会2
街路樹の紅白のハナミズキが春の光に輝くそば、金棒を持つ興福寺の寺男が先頭となって三条通りを進む行列。樂人のあとには奉額車を曳く稚児たちが続きます=撮影:2010/4/25 奈良市登大路町


興福寺 文殊会3
藤の造花で飾った奉額車。市内の小学校の児童が書いて奉納した大きな一字書を貼った額が乗せられています。車に括られた紅白のロープを稚児たちが曳き、猿沢池脇の坂道を上ります。行列の最後尾に僧侶たちが続きます=撮影:2010/4/25 奈良市登大路町


興福寺 文殊会4
五重塔の前を進み東金堂に向かう祈願文を持つ人=撮影:2010/4/25 奈良市登大路町


興福寺 文殊会1
かわいい稚児さんに思わずレンズを向けました。
手にはカキツバタ、キショウブやボタンの造花。
まさに古都奈良の春です=撮影:2010/4/25
奈良市登大路町

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  1. 2010/04/27(火) 16:05:16|
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長岳寺 釜の口レンゾ(弘法大師大法会) 2010

長岳寺 釜の口レンゾ(弘法大師大法会) 2010

山の辺の道の柳本の東、上長岡にある長岳寺。釜の口山にあるところから釜口寺とも呼ばれています。

824(天長元)年、淳和天皇の勅願により弘法大師(空海)が大和神社の神宮寺として開いたといわれる古刹。かつては4千坪の広大な境内を有する大寺でしたが、中世以来衰退。大門をくぐり参道を進むと、創建当初の唯一の遺構である端正な鐘楼門(重要文化財)に至ります。文化財も多く、かつての壮大さをしのばせる景観が広がります。

4月21日は「お大師さんの日」で大縁日の法要が営まれます。大師堂で正御影供が厳修されたあと、本堂前庭で柴燈大護摩供養が行われます。「釜ノ口れんぞ」と親しまれ、多くの参詣者が集まります。

関連記事(当管理者による写真記事へのリンク)
 ・長岳寺 釜の口レンゾ(弘法大師大法会) 2015
 ・長岳寺の紅葉 2006
 ・大安寺 正御影供・火渡り 2012



長岳寺 正御影供1
法斧による清めの儀式 撮影:2010/4/21 奈良・天理市柳本町


長岳寺 正御影供2
長岳寺住職による願文奉読 撮影:2010/4/21 奈良・天理市柳本町


長岳寺 正御影供3
山伏姿の修験者による祈祷 撮影:2010/4/21 奈良・天理市柳本町


長岳寺 正御影供4
参拝者の願い事が書かれた護摩木を僧侶が祈りを込めて燃え盛る護摩壇の中に投入 撮影:2010/4/21 奈良・天理市柳本町

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  1. 2010/04/25(日) 23:09:09|
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柿本神社・影現寺 チンポンカンポン祭り 2010

柿本神社・影現寺 (ようげんじ) チンポンカンポン祭り 2010
 万葉の歌人、柿本人麻呂の命日に行われる五穀豊穣を願うお祭り

葛城の新庄に柿本の地名が残ります。かつてこの地は柿本人麻呂の領地、あるいは誕生地であったと伝わり(影現寺縁起)、同じ境内に並んで建つ柿本神社と影現寺に柿本人麻呂が祀られています。

今年(2010年)は柿本人麻呂の生誕1352年にあたるとか。毎年命日の4月18日に影現寺の住職による供養、引き続いて柿本神社の神主によって神事が執り行われます。これがが「チンポンカンポン祭り」と呼ばれる一風変わったお祭り。名の由来は、かつて法要と神事に打ち鳴らしていた太鼓や鉦、笛の音からきているそうですが、いまではその音は聞かれず、静かに法要と神事が営まれるだけです。神仏習合の様子が残るお祭りです。

なお、影現寺は柿本神社の神宮寺にあたり、空海の高弟真済の創建と伝えられ、平安時代初期の仏像が残されています。また境内の南隅に「柿本大夫人麻呂之墓」と刻まれた石碑と歌碑が建っています。



チンポンカンポン祭り1
柿本神社の石の鳥居と柿本人麻呂生誕1350年(平成20年当時)記念ののぼり=撮影:2010/4/18 葛城市新庄町柿本


チンポンカンポン祭り2
(高野山真言宗)柿本山 影現寺での法要=撮影:2010/4/18 葛城市新庄町柿本


チンポンカンポン祭り3
柿本神社の拝殿で祝詞を奏上する神職=撮影:2010/4/18 葛城市新庄町柿本


チンポンカンポン祭り4
御供まき。袈裟を着た影現寺住職も拝殿から御供を撒いています。子供たちが下校の頃、御供を拾おうとする老若男女で賑わいます。撒かれたお餅は直径約20cmの平たい円盤状です。箱や袋に入ったお菓子も撒かれました=撮影:2010/4/18 葛城市新庄町柿本


チンポンカンポン祭り5
柿本神社の左裏手にある「柿本大夫人麻呂之墓」=撮影:2010/4/18 葛城市新庄町柿本


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  1. 2010/04/24(土) 12:03:05|
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大神神社 鎮花祭 2010

大神神社 鎮花祭 (はなしずめのまつり/ちんかさい) 2010
    春の陽気による災難・疫病を鎮め、無病息災を祈願

大神神社(おおみわじんじゃ)の鎮花祭は古代より重んぜられたお祭り。『大宝令』(701年)に国家の祭祀として定められ、国民の無病息災を祈願したと伝わります。

花の満開は豊作の前兆ですが、花が散ることは凶作を示すのではないかと、あるいは花の飛散とともに疫神が舞い降りて疫病を流行らすのではないかとの不安から、花の命を少しでも永らえようとして行われたのが、花鎮め祭りの始まりのようです。

鎮花祭は本社と、摂社である狭井(さい)神社の両社で行われます。特殊神饌として三輪山に自生する忍冬(すいかずら)と笹百合の根が供えられます。

どちらも古くから用いられた薬草で、これに因み多くの薬業界の関係者が参列し医薬品が奉献されるところから「薬まつり」とも言われています。

関連記事(当管理者の関連写真記事へのリンク)
 ・春日大社 水谷神社鎮花祭 2013
 ・春日大社 水谷神社鎮花祭 2010



大神神社 鎮花祭1
献餞の儀。忍冬と笹百合の根を含む独特の神餞が奉献されます(本社にて)=撮影:2010/4/17 奈良・桜井市三輪


大神神社 鎮花祭2
本社拝殿にて厳かに奉納される神楽。拝殿の外からでは十分に拝見することは適いません=撮影:2010/4/17 奈良・桜井市三輪


大神神社 鎮花祭4
本社での祭典が終わったのち、三輪山の麓の参道を狭井神社に移る神職たち=撮影:2010/4/17 奈良・桜井市三輪


大神神社 鎮花祭3
製薬業者から奉献された医薬品のほか「鎮花御幣」や薬酒として重宝される「忍冬酒(にんどうしゅ)」も含まれているようです(狭井神社にて)=撮影:2010/4/17 奈良・桜井市三輪

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  1. 2010/04/20(火) 21:56:43|
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プロフィール

Author:なわじゅん
・奈良県北部在住の男性です。1300年超の歴史に根ざす奈良大和の人々の信仰に支えられてきた神事・仏事や祭り、伝統行事、民俗を主に紹介しています。
・写真をご利用希望の方はメールフォーム(下段)からお問い合わせください。

次のHPも運営しています。
「野に咲く花たち」――身近に咲く花、高山に咲く花の写真、野草のウェブ図鑑

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