桔梗が寄り添い 灯りに浮かぶ地蔵石仏中世以降に高まりをみせた地蔵信仰。その伝統を受け継ぎ、有縁無縁一切の霊を追善し、家内の繁栄・子供の健やかな成長を願って行われる
元興寺(がんごうじ)の
地蔵会です。
元興寺では境内の浮図田(ふとでん)に並ぶ石塔・石仏に燈明を献じて供養を行うのが独特です。今年も禅室(
国宝)南縁にて僧侶の声明と尺八・筝曲(大月一正氏ら)によるコラボの奉納が行われました。
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元興寺 地蔵会万燈供養 2014 ・
元興寺 地蔵会万燈供養 2012

手水鉢=撮影:2016/8/24 奈良市中院町

献燈明=撮影:2016/8/24 奈良市中院町

散華=撮影:2016/8/24 奈良市中院町
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- 2016/08/26(金) 18:27:46|
- 8月の祭り/行事
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猿沢池の南を流れる率川(いさがわ)の中州に無縁仏を集めた「舟形地蔵」が祀られています。盂蘭盆の終りの16日、地元の今御門(いまみかど)自治会の皆さんが中心となって、地蔵尊のそばで供養の燈籠流しが行われます。
燈籠が流れるほどの水かさはありませんが、お菓子と花火をもらった子供たちは花火に火を点け、夕暮れのひとときを愉しみます。きっとよい夏の想い出として心に残ることでしょう。
ところで今年は参加する子供も少なく、花火もちょっと物足りなく感じました。自治会役員さんたちのご苦労がしのばれます。
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率川地蔵尊 燈籠流し 2012 ・
率川地蔵尊 燈籠流し 2011
猿沢池の散歩道(率川から)=撮影:2016/8/16 奈良市今御門町

撮影:2016/8/16 奈良市今御門町

撮影:2016/8/16 奈良市今御門町
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- 2016/08/21(日) 22:02:01|
- 8月の祭り/行事
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川上村のほぼ中央に位置する高原(たかはら)は、およそ1250年前、文徳天皇の第一皇子・惟喬(これたか)親王が皇位継承の政争に敗れて潜居されたと伝わる地。そのような土地柄、いくつか格式の高い古風な行事をいまに伝えます。
法悦祭(ほうえっさい)はその一つで、鎮護加護(チャンゴカゴ)とも呼ばれる盂蘭盆行事にあたります。由緒として惟喬親王の上覧に供したことに始まるとの説、また、悪病が流行したので里人が身を清め病魔退散の祈祷を行ったことに始まるとの伝承があります(『増補・大和の年中行事』 大和タイムス社 1972年)。
古式では旧暦7月7日(現在は新暦8月7日)から16日までの9日間の行事であったそうですが、現在は14、15日の2日間に簡略化されています。
本祭に当たる15日夕刻、
太鼓の「回り打ち」が始まります。氏神神社に隣接する薬師堂(元安楽寺)の梁に吊るされた
太鼓を「ホーエッサー」の掛け声で回り打ちし、
太鼓のリズムに合わせ鉦を叩きます。佳境になれば
太鼓台ごと大きく振り回します。
太鼓と鉦の大音響が2時間ほど堂内外にとどろきました。
この後、大目付ら役員が神社拝殿に上り、盆送りの経文と般若心経を唱え地区民の安寧・健康を祈ります。
なお、以上の行事に先立ち下垣内惟喬親王御用水の井戸からお水汲み行事が行われますが、時間の都合で拝見できませんでした。

勇壮な
太鼓の回り打ち(右回りに)=撮影:2016/8/15 奈良・吉野郡川上村高原

鉦や太鼓を打って楽しむ子供たち=撮影:2016/8/15 奈良・吉野郡川上村高原

切子燈篭と提灯が灯る薬師堂内。興に乗って太鼓台ごと回し始めると、危険を避けて堂の端に身を寄せます=撮影:2016/8/15 奈良・吉野郡川上村高原

佳境に入れば円を描いて回る太鼓台に乗る猛者も=撮影:2016/8/15 奈良・吉野郡川上村高原

祭儀の終わりは神社拝殿で般若心経3巻を読誦し地区の安寧を祈願=撮影:2016/8/15 奈良・吉野郡川上村高原
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- 2016/08/20(土) 21:54:02|
- 8月の祭り/行事
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県下にとどろく夏の火祭り、ホーランヤ東坊城町の八幡神社と春日神社を中心に毎年8月15日に行われる盛大な
ホーランヤ火祭(県の指定
無形民俗文化財)。神社境内に運び込んだ大小の松明に1基ずつ火をつけ、境内を練り歩きます。松明の大きなものはおよそ高さ4m、直径2m、重さ500Kgはあろうというもの。
この
火祭りや名前の由来は定かでありませんが(→
こちらを参照)、今では生活安泰を祈願する災厄祓いの行事が盆行事と結びついたものとの意識が大きいようです。
それにしても盆の火祭が神社の境内で行われることの不思議さ。神仏習合のなごりからか、これを受いれる寛容性が嬉しいですね。
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東坊城のホーランヤ 2012 ・
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東坊城のホーランヤ 2010
大松明に3本の丸太(オーコ)を通して「エッサ エッサ」と担ぎ練りまわる(八幡神社)=撮影:2016/8/15 奈良・橿原市東坊城町

熱さしのぎに頬被りして
大松明を担ぐ男衆(八幡神社)=撮影:2016/8/15 奈良・橿原市東坊城町
大松明6基の周回が終わると役松明3基(古川町、出垣内、大北)に火が点けられ、全員で手締めを行い
火祭りは終了(八幡神社)=撮影:2016/8/15 奈良・橿原市東坊城町
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- 2016/08/19(金) 12:25:13|
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オショライサン(お精霊さん)を迎える大松明奈良市池田町の広大寺池畔で行われる
松明行事はお盆行事の一種。もとは五穀豊穣・悪疫退散を願う雨乞いのためとか、池の水難者の供養あるいは広大寺池に住む龍を鎮めるために行ったと伝わります。しかし今ではそのような意識は薄いようですが、当地はもともと農業用水に不自由したところから、
松明の火によって天を焦がし降雨を願ったとの伝承はうなづけます。
松明は高さ約4m、直径約1.5mの柱状。地区(北・巽・西城)の男衆が昼過ぎに作り始め、完成後堤防上に立てて固定されます。男衆はいったん解散後、夕方にシキビを手にあるいは腰に差して再び集まります。雨もやんで午後6時に点火されました。
かつては点火した
松明のまわりで太鼓踊り(雨乞い踊り)を行い、鉦を打ち六斎念仏も唱和したそうですが、いまでは燃えるのを遠巻きに見守るのみ。柱
松明の上部が少し燃えたところで綱を曳いて南側に倒しました。昔は「燃えて倒れるに任せ、その方角で作柄を占った」(役員さん)そうです。
燃え盛る松明の見張り役を残し、あとの男衆は南にある墓地に向かいます。道中に鉦、太鼓の鳴り物はありません。墓地入り口にある6体地蔵と各イエの墓にシキビ一枝を供えてから、一同は入り口付近に集まり、六斎念仏の念仏曲「バンドー」(CD録音)に合わせ鉦をたたきます。
その後一行は会所(公民館)に場所を変え、再び鉦を叩き念仏を唱えてこの日の行事を終えます。翌日、オショライサン送りの簡単な行事も行われているようですが、取材はまたの機会に。
なお、真夏の暑い盛りに行われる火祭りは、東坊城のホーランヤ火祭りや墨坂神社の大とんどが知られます。
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東坊城 のホーランヤ 2014 ・
墨坂神社 火祭り 2010

点火された柱松明を遠巻きに見守る男衆=撮影:2016/8/14 奈良市池田町

固定縄が解かれドウと倒れる柱松明=撮影:2016/8/14 奈良市池田町

共同墓地入り口の6地蔵仏に各自シキビを供えてからイエの墓参り。肩に掛けているのは鉦鼓=撮影:2016/8/14 奈良市池田町

墓地の入り口近くにしゃがみ込み、CD録音の念仏曲「バンドー」に合わせ手に持った鉦を打つこと約15分。池の向こうに倒してきた柱松明の煙が見えます=撮影:2016/8/14 奈良市池田町

もとはお寺であった会所(公民館)で改めて六斎念仏を唱えます。念仏に合わせて打つ鉦鼓の音が響きます。なお「納まっていた仏像は現在奈良国立博物館で保管展示されている」(役員さん)とのこと=撮影:2016/8/14 奈良市池田町
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- 2016/08/18(木) 21:23:18|
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