奈良大和路~悠~遊~

奈良大和路の祭や伝統行事、四季折々の風景を 写真で綴るフォトブログです。大和は国のまほろば、神や仏に近しく 奥は深くて おもしろい!

東大寺 大湯屋公開 2017 

二月堂への裏参道の脇に建つ大湯屋の内部が初めて一般公開されました。

大湯屋は鎌倉時代に東大寺の復興に尽力した重源上人が再建したとされます。中世の浴室の遺構として貴重なもで、内部には鉄製の大きな湯船が据えられています。建物とともに重要文化財です。

通常は非公開ですが、鉄湯船の劣化を防ぐ作業が終わったのを機に、特別公開の期間(7月の1か月間)が設けられたのです。

2010年に光明皇后の遠忌法要の際、その無事を祈るため蜂起之儀(ほうきのぎ)の集会がここ大湯屋で行われたことを思い出します。しかし扉を少し開けて僧侶が身を滑らせるように入室するだけで、内部は全く窺えませんでした。この機会に中世の浴室の様子を見てみようと出かけました。

内部は前室、浴室、その後ろの煙出し付き釜場に3区分されています。浴室では湯につかるのではなく、かけ湯をしたり、蒸気を浴びたりしたと考えられています。800年ほど前、お坊さんや復興に携わった人々が和気あいあいと湯を使い英気を養ったであろうことを想像し、その貴重な遺構が残っていることに感動を覚えます。

関連記事(当管理者の関連写真記事へのリンク)
 ・東大寺 蜂起之儀 2010



東大寺 大湯屋1
鉄湯船は、直径約2.3m、高さ約80cm、井桁の上に乗せた状態で展示されている。中央には16cmほどの水抜き穴があり、土間の穴から排水したようです=撮影:2017/7/25 奈良市雑司町

東大寺 大湯屋2
唐破風屋根付きの風呂屋形(浴室)正面=撮影:2017/7/25 奈良市雑司町


東大寺 大湯屋3
開放的な柱間。浴室はじめ大湯屋全体的に湿気を外に逃がすように工夫さている=撮影:2017/7/25 奈良市雑司町

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テーマ:史跡・神社・仏閣 - ジャンル:写真

  1. 2017/07/31(月) 15:29:27|
  2. 大和の古社寺
  3. | コメント:0

畝火山口神社 水取り神事 2017

橿原市の畝火山口神社から遠く離れた大淀町土田(つった)の吉野川。夏祭(でんそそ祭り)の2日前に神水を汲みあげる神事、「お峯山の水取り」がここで行われます。

まず妙見宮の境内摂社・住吉神社にて地元区長さんらの臨席のもとに祭典を行います。その後、ケヤキの巨木のある川辺(通称ケヤキウラ)の斎場に移り、宮司さんが木桶で水を汲みあげます。瓶に移して畝傍に持ち帰り、祭礼当日に用います。

少なくとも250年以上は続いている(大淀町HP)という歴史は重く、畝傍山と神聖な吉野川の水を結ぶ民俗行事として大淀町の無形民俗文化財に指定されています。

関連記事(当管理者の関連写真記事へのリンク)
 ・畝火山口神社 水取り神事 2014
 ・畝火山口神社 でんそそ祭り 2014



畝火山口神社 水取り神事1
妙見宮に参進する地元の区長さんと氏子さんたち=撮影:2017/7/26 奈良・吉野郡大淀町土田


畝火山口神社 水取り神事2
神聖な吉野川の水を汲み取る畝火山口神社宮司さん=撮影:2017/7/26 奈良・吉野郡大淀町土田


畝火山口神社 水取り神事3
地元で通称ケヤキウラ/ケヤキガフチと呼ばれる「お峰山の水取り」の斎場。水嵩が多く流れの急な吉野川=撮影:2017/7/26 奈良・吉野郡大淀町土田

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  1. 2017/07/30(日) 18:36:57|
  2. 7月の祭り/行事
  3. | コメント:0

花めぐり 東大寺 サルスベリ(百日紅) 2017

夏の花木の代表のひとつであるサルスベリ。別名「百日紅」(ひゃくじつこう)の名のとおり、夏から秋にかけて美しい花姿が楽しめます。

むしむしと暑い日、東大寺の境内に咲く鮮やかな紅色やピンク、白などの花を少しばかりめぐってみました。

関連記事(当管理者の関連写真記事へのリンク)
 ・花めぐり 東大寺 サルスベリ(百日紅) 2012
 ・花めぐり 東大寺・興福寺 サルスベリ(百日紅) 2011



東大寺 サルスベリ1
鏡池畔=撮影:2017/7/22 奈良市雑司町


東大寺 サルスベリ2
法華堂前=撮影:2017/7/22 奈良市雑司町


東大寺 サルスベリ3
法華堂前=撮影:2017/7/22 奈良市雑司町


東大寺 サルスベリ4
戒壇堂前の通り=撮影:2017/7/22 奈良市水門町

テーマ:花の写真 - ジャンル:写真

  1. 2017/07/28(金) 22:29:56|
  2. 花便り
  3. | コメント:0

吉野・大淀町 花火大会 2017

大淀町の吉野川千石橋上流の河川敷から打ち上げられる花火大会は今年で13回目。河川敷の花火観覧エリアはもちろんのこと、夜店が並ぶ商店街も夏の夜を楽しむ若者たちで盛況でした。

打ち上げ花火の予告数は2000発で、変わり種が多かったようです。吉野川の川面に映る花火の彩りを写し込んでみました。

関連記事(当管理者の関連写真記事へのリンク)
 ・生駒市 いこまどんどこ祭り 納涼花火 2016
 ・綱越神社 おんぱら祭 奉納花火 2016
 ・葛城市 納涼花火大会 2016
 ・宇陀市 はいばら花火大会 2015



大淀町 花火大会1
撮影:2017/7/22 奈良・吉野郡大淀町


大淀町 花火大会2
撮影:2017/7/22 奈良・吉野郡大淀町

テーマ:祭り/イベント - ジャンル:写真

  1. 2017/07/24(月) 21:52:52|
  2. 7月の祭り/行事
  3. | コメント:0

桜井 箸中のノグチサン(野神祭り) 2017

箸墓古墳の東に広がる箸中地区(大字)で「ノグチサン(野口さん)」と呼ぶ野神行事が行われます。地元では「ノグッタン」とも言っているようで、今は土用の丑の日に近い日曜日に行われています。本来は半夏生10日目の野休めの時期にあたります。

数えで17歳になった男子が主役の行事です。該当者が居ない年は行われません。今年は17歳を迎えた少年が一人居ました。その家族(ヤドモト、宿許)や地区の役員さんの指導・協力のもとに斎行されました。

当日の朝、国津神社境内で綱の輪(ジャ、蛇)作りが始まります。割り竹3、4本を束ねて直径約1.5mの輪を作り、これに麦藁の束を直交させて結んで繋ぎ(結び目の突起ができる)編みこんでいきます。「結び目は48個と決まっとるんやが、その意味は分からん」(区長さん)そうです。

完成した輪は先端部の枝葉を残した青竹に結びつけ、神社拝殿に立て掛けます。拝殿前の案(台)に、少年が描いた牛と唐鋤の絵馬、ツノメシ(角飯)・サシサバなどの神饌、法螺貝、榊などを供えます。一同そろって拝礼後、綱の輪や供物を持って井寺池に向かいます。道中、少年は法螺を吹き鳴らします。野神行事では珍しいことです。

池にお神酒を捧げてから輪(ジャ)をザブンと水に浸けます――水神の化身とされるジャの扱いの一面が現れています。青竹は輪から外し池の水門に結びつけます。輪は池のフェンスに立て掛け、前に供物を置き、池に向かって拝礼します。

次いで「カンジョ(神上)」と呼ばれる場所に移動。アオキの大木(野神さん)に輪を立て掛け、前に絵馬、ツノメシなど供物を並べて拝礼します。

「おめでとうさん」と一同拍手。「今日から大人やで」と主役を務めた少年に声が掛かります。豊作を祈願する農耕儀礼であるとともに、少年から大人への通過儀礼を併せ持った行事であることがよく分かります。その後、綱の輪は残して神社に戻り、会所で直会を行います。

ノグチサンの名称の由来は詳らかでありません。一説に「クチ」は「クチナワ(蛇)」と同義語であり、水の神様、野の神様である「野の蛇様」を祀る行事――「ノグチサン」と呼ぶようになったのではないか、とあります(桜井市埋蔵文化センター)。

なお、近隣の野神行事には他に下に挙げたものなどがあります。

関連記事(当管理者の関連写真記事へのリンク)
 ・川西町下永(東城) 野神祭り 「キョウ」 2017
 ・川西町下永(西城) 野神祭り 「キョウ」 2017
 ・上品寺町 シャカシャカ祭り 2017 
 ・田原本町 矢部の綱掛 2017
 ・田原本町(杵築神社) 今里の蛇巻き 2016
 ・田原本町(八坂神社) 鍵の蛇巻き 2016
 ・野口神社 蛇穴の汁かけ祭り・蛇綱ひき 2016
 ・新泉 素盞嗚神社 野神祭 2015
 ・地黄町(人麿神社) すすつけ祭り 2009



箸中 ノグチサン1
長老の指導で綱を輪状に編む少年=撮影:2017/7/16 奈良・桜井市箸中


箸中 ノグチサン2
青竹に綱を括りつけます=撮影:2017/7/16 奈良・桜井市箸中


箸中 ノグチサン3
ツノメシ(角飯)――米1升と水7合で炊いた飯を木枠に詰めて固めたもの。4隅がやや尖って見えます=撮影:2017/7/16 奈良・桜井市箸中


箸中 ノグチサン4
法螺貝を吹き鳴らし池に向かう行列のみなさん。背後に左から畝傍山、耳成山が見えます。この日は遠方が霞んでいて二上山は隠れて見えません。右端に箸墓古墳の一部が覗いています=撮影:2017/7/16 奈良・桜井市箸中


箸中 ノグチサン5
井寺池の水に綱を浸ける少年=撮影:2017/7/16 奈良・桜井市箸中


箸中 ノグチサン6
カンジョ(神上)に到着し野神の木(アオキ)に綱、絵馬、神饌などを納めます=撮影:2017/7/16 奈良・桜井市箸中


箸中 ノグチサン7
野神さんに拝礼する少年と区長さん。後に少年の家族や役員らも並んで拝礼=撮影:2017/7/16 奈良・桜井市箸中

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  1. 2017/07/21(金) 10:57:22|
  2. 7月の祭り/行事
  3. | コメント:0
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Author:なわじゅん
・奈良県北部在住の男性です。1300年超の歴史に根ざす奈良大和の人々の信仰に支えられてきた神事・仏事や祭り、伝統行事、民俗を主に紹介しています。
・写真をご利用希望の方はメールフォーム(下段)からお問い合わせください。

次のHPも運営しています。
「野に咲く花たち」――身近に咲く花、高山に咲く花の写真、野草のウェブ図鑑

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