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奈良大和路~悠~遊~

奈良大和路の祭礼や伝統行事、四季折々の風景を 写真で綴るフォトブログです。大和は国のまほろば、神や仏に近しく 奥は深くて おもしろい!

みち草まんだら 気の毒な名前の草花(その2)

小さいながら美しい花を咲かせるのに、気の毒な名前、気になる名前で呼ばれる野に咲く花たち。前項に続き、どこにでも見られる草花ですが、いわくありげな名前の持ち主です。

アレチヌスビトハギ荒れ地盗人萩
荒れ地などに生育しているハギ(萩)に似た花。9月ころから長さ6~9mmの美しい紫色の花を咲かせますが、果実ができると3~6個の節に分かれ(節果)、その表面にかぎ状の曲がった毛が密生しています。熟せば節果が分断され衣服などにつく、厄介なくっつき虫です。知らない間に衣服などにこっそりとくっつくので、これを盗人ぽいと見立ててアレチヌスビトハギと名づけられたといわれます。

北アメリカ原産の帰化植物。マメ科ヌスビトハギ属の多年草(Desmodium paniculatum LEGUMINOSAE)。

ワルナスビ悪茄子
花がナス(茄子) の花に似ているのでナスビの名がつくことは分かりますが、どこが悪いのでしょうか。茎や葉に棘をもち、根茎の断片からもよく繁茂します。一度生えると完全に駆除するのはむつかしく、全草に有毒成分を含んでいるため野菜として食べれるわけではないので、質(たち)の悪い厄介者の雑草扱い。和名は、これらのたちが悪い生態によります。

昭和初期に日本に入ってきた北アメリカ原産の帰化植物。要注意外来生物に指定されています。ナス科の多年草(Solanum carolinense SOLANACEAE)。

関連記事(当管理者の関連写真記事へのリンク)
 ・みち草まんだら 気の毒な名前の草花(その1)
 ・みち草まんだら フウセンカズラ(風船葛)
 ・みち草まんだら オカトラノオ(岡虎の尾)
 ・みち草まんだら ミゾカクシ(溝隠)



アレチヌスビトハギ(荒地盗人萩)
頬被りして目をぎょろつかせた盗人の顔に見えなくもないアレチヌスビトハギ=撮影 2020/9/26 奈良・生駒市鹿畑


ワルナスビ(悪茄子)
有毒(成分ソラニン)のため食べられず、鋭い棘をもつなど厄介者扱いのワルナスビ=撮影 2020/8/19 京都・相楽郡精華町

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テーマ:花の写真 - ジャンル:写真

  1. 2020/09/29(火) 11:16:29|
  2. みち草まんだら
  3. | コメント:0

みち草まんだら 気の毒な名前の草花(その1)

野に咲く小さな花は一口に雑草と呼ばれ、可愛い花を咲かせるにもかかわらず、とんでもない名前を付けられたものがあります。怖い名前、ひどい名前、滑稽な名前など、気になる名前がけっこうありますね。コロナ禍で遠出をひかえ、近くの野原や畑を散歩していて、そんな草花のいくつかに出会いましたので、2回に分けて紹介しようと思います。

ママコノシリヌグイ継子の尻拭い
怖い名前の代表といったところでしょうか。小さな淡紅色の可愛い花をつけますが、葉の裏や茎に鋭い棘がたくさんあって厄介です。遠い昔、継母(ままはは)が継子いじめで、厠(かわや)の落とし紙としてこの葉を他の葉とすりかえて使わせた、というイメージからその名がついたとされます。トゲソバ(棘蕎麦)の別名もあります。

湿り気のあるところに多く、草木などに寄りかかって蔓性の枝を伸ばし、よく分岐。花は枝先に数個集まってつき、花被(ガクと花弁)は約4mm、上部は赤く下部は白色。タデ科タデ属、蔓性の1年草(Polygonum senticosum POLYGONACAE)。

ヘクソカズラ屁糞葛
茎や葉を傷つけると悪臭を漂わせることに由来する、なんとも可哀そうな名前です。万葉のころから「クソカズラ」と呼び、これを詠んだ歌が万葉集にあるそうです。さらに屁(へ)の字をつけて、悪臭の印象を強調した和名となりました。独特の悪臭成分はメチルメルカプタン(傷つけなければ悪臭は出ません)。

花は可愛らしく、その姿を早乙女の笠に見立てたサオトメバナ(早乙女花)やサオトメカズラ(早乙女葛)などの上品な別名もあります。花冠は長さ1cmほどの釣鐘形で灰白色、中央は紅紫色で毛があります。お灸をすえた跡に似ていることから、ヤイトバナ(灸花)とも呼ばれます。日本の在来種。アカネ科ヘクソカズラ属の蔓性の多年草(Paederia scandens RUBIACEAE)。

ハキダメギク掃溜菊
大きな葉っぱのわりに花は小さいので、草地などでは目立ちません。繁殖力が旺盛。名前の由来は、大正時代、日本の植物分類学を切り拓いた牧野富太郎博士が、掃き溜めでこの花を見つけて名づけたとされます。ひどい名前をもらったものです。この花にとっては、見つけられた場所が不運でした。

頭花は直径約5mmで、まわりに白色の舌状花が普通5個並び、内側に黄色の筒状花が多数つきます。北アメリカ原産、キク科コゴメギク属の1年草(Galinsoga quadriradiata ASTERACEAE)

関連記事(当管理者の関連写真記事へのリンク)
 ・野に咲く花たち (山野草の花図鑑)
 ・みち草まんだら 気の毒な名前の草花(その2)
 ・みち草まんだら キツネノマゴ(狐の孫)
 ・みち草まんだら ユウゲショウ(夕化粧)
 ・みち草まんだら フウセンカズラ(風船葛



ママコノシリヌグイ(継子の尻拭い)1
綺麗な小さな花を咲かせますが、気の毒な名前で呼ばれるママコノシリヌグイ=撮影 2020/9/26 京都・相楽郡精華町

ママコノシリヌグイ(継子の尻拭い)2
茎にある下向きの鋭い棘は、他の植物などに絡まって広がりやすく、“生存に有利”であるものの、人の手などに引っかかると痛くてやっかいです。葉の裏にも棘があります=撮影 2020/9/24 京都・相楽郡精華町


ヘクソカズラ(屁糞葛)1
茎や葉を傷つけないかぎり悪臭は出さない蔓性の
ヘクソカズラ=撮影 2020/9/20 奈良・生駒市鹿畑町


ヘクソカズラ(屁糞葛)2
見る限りにおいては可憐な花姿のヘクソカズラ。他にサオトメバナなどの上品な名前でも呼ばれます=撮影 2020/9/20 奈良・生駒市鹿畑町


ハキダメギク(掃溜菊)
牧野富太郎先生に見つかった場所が悪かったハキダメギク=撮影 2020/10/15 奈良・生駒山

テーマ:花の写真 - ジャンル:写真

  1. 2020/09/27(日) 22:16:45|
  2. みち草まんだら
  3. | コメント:0

みち草まんだら フウセンカズラ(風船葛)

紙風船のような袋状の果実が可愛いフウセンカズラ(風船葛)。路傍の草地の中、風に揺れる姿に出会いました。久しぶりでした。つる性の植物で、巻きひげで絡みながら繁茂します。

花は直径3~5mmほどで白く、枝の先に数個咲きます。小さいため葉の影にかくれて見逃してしまいそう。花期は7~9月ですが、花を観賞するためよりも果実を愛でるために栽培されます。風船(果実)は直径3cmほどの大きさ、淡いグリーンでいかにも涼しげです。熱帯・亜熱帯のアジア・アフリカ原産。ムクロジ科のフウセンカズラ属(Cardiospermum halicacabum)。 

関連記事(当管理者の関連写真記事へのリンク)
 ・野に咲く花たち (山野草の花図鑑)
 ・みち草まんだら キツネノマゴ(狐の孫)
 ・みち草まんだら ユウゲショウ(夕化粧)


フウセンカズラ(風船葛)1
撮影 2020/9/20 奈良・生駒市鹿畑町


フウセンカズラ(風船葛)2
フウセンカズラの英名は balloon vine で、訳せば風船(バルーン)の蔦(ヴァイン)ですから、英名も和名も同じ意=撮影 2020/9/20 奈良・生駒市鹿畑町


フウセンカズラ(風船葛)3
撮影 2020/9/21 奈良市西ノ京町

テーマ:花の写真 - ジャンル:写真

  1. 2020/09/25(金) 12:13:49|
  2. みち草まんだら
  3. | コメント:0

薬師寺 秋景 2020

巣ごもり状態が続いた今年の夏。時は移ろい秋の気配が漂い始めました。Go to travel とやらで、9月の4連休は東大寺、薬師寺など、奈良でも人出が回復したようす。これで良いのかなと思いながら敬老の日に、久しぶりに薬師寺周辺を散策しました。

去る4月に予定していた東塔の大修理落慶法要は延期となっていますが、よみがえったその姿は秋の空に古色の輝きを放っていました。

関連記事(当管理者の関連写真記事へのリンク)
 ・西ノ京 薬師寺双塔と満月 2019



薬師寺 秋景1
実りの稲田越しに薬師寺東塔=撮影 2020/9/21 奈良市西ノ京町


薬師寺 秋景2
薬師寺塔頭=撮影 2020/9/21 奈良市西ノ京町


薬師寺 秋景3
落慶法要を待つ東塔=撮影 2020/9/21 奈良市西ノ京町


薬師寺 秋景4
萩の花に埋もれる玄奘三蔵院伽藍の西側=撮影 2020/9/21 
奈良市西ノ京町

テーマ:季節の風景 - ジャンル:写真

  1. 2020/09/24(木) 22:09:00|
  2. 季節の風景・秋
  3. | コメント:0

休ヶ岡八幡宮 秋季大祭 2020

薬師寺の鎮守として平安時代に創建されたと伝わる休ヶ岡八幡宮では、毎年敬老の日に秋の大祭が執り行われます。本殿の屋根葺き替えが3月に完了し、3月21日に上遷宮祭(臨時の仮殿から本殿に遷す神事)が終わっています。今回の秋季大祭はそれ以来はじめての祭礼でした。

秋祭りには薬師寺山内の僧侶が参列し、神前で般若心経を唱える神仏習合の光景が見られる祭礼です。今年は新型コロナ感染防御対策として規模縮小で執り行われました。参加関係者も限定され、子供たちの健やかな成長を願って行われる子供相撲は中止となりました。大きなテントが前に位置を占めていて、撮影には不利な状況でした。

関連記事(当管理者の関連写真記事へのリンク)
 ・休ヶ岡八幡宮 秋季大祭・子ども相撲 2019
 ・休ヶ岡八幡宮 秋季大祭・子ども相撲 2015
 ・休ヶ岡八幡宮 秋季大祭・子ども相撲 2012
 ・休ヶ岡八幡宮 秋季大祭・子ども相撲 2011



休ヶ岡八幡宮 大祭1
薬師寺を出て休ヶ岡八幡宮に参進する薬師寺僧侶=撮影 2020/9/21 奈良市西ノ京町


休ヶ岡八幡宮 大祭2
修祓のあと宮司一拝=撮影 2020/9/21 奈良市西ノ京町


休ヶ岡八幡宮 大祭3
かわいい巫女さんによる神楽奉納=撮影 2020/9/21 奈良市西ノ京町


休ヶ岡八幡宮 大祭4
薬師寺・加藤管主が玉串奉奠し、僧侶一同 『般若心経』の読経ならびに「ナムハチマンダイボーサ(南無八幡大菩薩)」と3回唱える=撮影 2020/9/21 奈良市西ノ京町


休ヶ岡八幡宮 大祭5
石川県加賀地方に伝わる「加賀獅子」の獅子頭(2015年に奉納)=撮影 2020/9/21 奈良市西ノ京町

テーマ:祭り/イベント - ジャンル:写真

  1. 2020/09/22(火) 13:09:45|
  2. 9月の祭り/行事
  3. | コメント:0
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Author:なわじゅん
・奈良県北部在住の男性です。1300年超の歴史に根ざす奈良大和の人々の信仰に支えられてきた神事・仏事や祭り、伝統行事、民俗を主に紹介しています。
・写真をご利用希望の方はメールフォーム(下段)からお問い合わせください。

次のHPも運営しています。
「野に咲く花たち」――身近に咲く花、高山に咲く花の写真、野草のウェブ図鑑です。

Copyright © 2009-2021 奈良大和路~悠~遊~ All rights reserved.

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