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奈良大和路~悠~遊~

奈良大和路の祭礼や伝統行事、四季折々の風景を 写真で綴るフォトブログです。大和は国のまほろば、神や仏に近しく 奥は深くて おもしろい!

八島の六斎念仏/檀家参りと墓念仏 2018

鉦と太鼓を打つ念仏「チャンカラカン」

六斎とは仏教でいう月の8・14・15・23・29・晦日の斎日(いみび)のことで、この日は殺生禁断の日、斎戒謹慎すべき日とされます。この観念が「念仏」と結びついて「六斎念仏」が生まれたといいます。

全戸の半数以上が融通念仏宗といわれる奈良市八島町。ここには鉦念仏と太鼓念仏のふたつを伴う六斎念仏が伝承されており、県の無形民俗文化財の指定(平成6年3月25日)を受けています。かつては「チャンカラカン」と呼んでいたそうです。

もとは20軒の戸主で念仏講(鉦講)が構成されていましたが、現在は14軒に減っているとのこと(鉦講会長)。鉦講は講員の数に見合った20丁の鉦(直径およそ20cm)を所有しています。見せて戴いた最も古い鉦には「寛永十八年二月日」(1641年)の刻銘がありましたから、およそ380年前すでに講の成立していたことが分かります。

鉦念仏は念仏を唱えながら鉦を打つもので、「シゼン」「バンドウ」「ハクマイ」の3曲が残ります。太鼓念仏は(東安堵にはない)大小2種の鋲打ち胴長太鼓を用い、ふたつの太鼓の音に鉦の音が絡まった軽妙なリズムにのって念仏が唱えられます。ウタヨミ(歌詠み)とそれに続くウチコミ(打ち込み)で構成されており、「西院(さい)の河原」「地獄地獄」「念仏行者」の3曲が伝わります。曲は時期や場所、目的によって選ぶそうです。

現在では3月15日、8月7・13・14日と葬儀の翌日に鉦念仏と太鼓念仏が行われています。今回は14日のお盆行事を取材させて戴きました。

14日は午後から檀家をまわって仏壇の前で太鼓念仏を、場合によっては鉦念仏も唱えます。道中に辻の地蔵などの前で行うウチコミがあります。

檀家まわりが終わった午後8時ころ、太鼓と鉦を打ちながら墓地に向かいます。墓地では六地蔵の前などで太鼓念仏と鉦念仏を唱えます。腰に挿したシキミの小枝を墓に供えます。最後に公民館にもどり、祀られた諸仏の前で念仏供養を勤めたのち、お布施開きを行います。終わったのは午後10時すぎ。さすが日中の暑気も和らぎ涼風が感じられました。

六斎念仏が末永く継続されることを祈りつつ八島を後にしました。お世話になった鉦講会長・今里さんはじめ講中の皆さんにお礼申し上げます。

関連記事(当管理者の関連写真記事へのリンク)
 ・八島の六斎念仏/檀家参りと墓念仏 2019
 ・東安堵の六斎念仏/お盆の鉦念仏 2019
 ・東安堵の六斎念仏/ナナトコ参り 2018
 ・池田町 松明行事・六斎念仏 2016



八島の六斎念仏1
檀家まわりの道中で、路傍に祀っている地蔵の前で行うウチコミ=撮影 2018/8/14 奈良市八島町


八島の六斎念仏2
I家の仏壇前で太鼓念仏と鉦念仏を1曲ずつ。太鼓持ちは仏壇を背にして太鼓を支え、ふたりの太鼓打ちは仏壇を向いて叩き、他は鉦を打ちながら念仏を唱えます=撮影 2018/8/14 奈良市八島町


八島の六斎念仏3
かつての野辺送りの名残りから、宮さん(白山比咩神社)の前を通るのを避け、辻で唱える辻念仏=撮影 2018/8/14 奈良市八島町


八島の六斎念仏4
太鼓を天秤棒の前後に振り分けて担ぎ、墓地に向かう道中。時々「トンツク・トンツク・トンツクツ・・・」と太鼓を軽快に打ち鳴らします=撮影 2018/8/14 奈良市八島町


八島の六斎念仏5
墓の入り口の六地蔵の後、ここ戦没者慰霊碑の前で鉦念仏と太鼓念仏をお勤め。すでに夜の9時半をまわっていました=撮影 2018/8/14 奈良市八島町

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