奈良大和路~悠~遊~

奈良大和路の祭や伝統行事、四季折々の風景を 写真で綴るフォトブログです。大和は国のまほろば、神や仏に近しく 奥は深くて おもしろい!

野口神社 蛇穴の汁かけ祭り・蛇綱ひき 2011

野口神社 蛇穴の汁かけ祭り・蛇綱ひき 2011
  邪気を払い、豊作を祈願する農神行事

「蛇穴」と書いてサラギと読みます。「蛇穴」の起源、そして「汁かけ祭り・蛇綱曳き」の由来にはいろいろの伝説が残っています。

一説によりますと
『むかし葛城山で修行するため近くを足しげく通う若い役行者(えんのぎょうじゃ)に、村の長者の娘がいつしか恋をした。修行を妨げるので行者は応じなかったところ、娘は嘆き大蛇と化し、行者を飲み込もうと森の中の穴に隠れた。(これが現在の野口神社で蛇穴の地名の起こりという)

そして旧5月5日の田植え時、村人が火を噴く大蛇に出会い、驚いて持っていた味噌汁をぶっかけて逃げ帰った。大蛇は井戸の中に入ったので、村人たちが巨石で口をふさいで閉じ込めた。その後その娘の供養に「汁かけ祭」と「蛇綱曳き」が行われるようになったと伝わる。』(神社の説明板などから抜粋要約)

蛇穴の読みですが、サラギの「サラ」は「新」、「ギ」は「来」を表わすとの説。その他、蛇がどくろを巻き円くなって穴を作る状態を「サラキ」と云ったとも説明されます。(同説明版抜粋)

祭礼当日の5日、午前中に神社境内で長さ約14mの蛇体が作られます。愛らしい顔の蛇綱ができあがる正午ころ祈年祭に移り、その最後に神職(鴨都波神社)が味噌汁の入った大鍋に笹の葉をつけて蛇綱や参拝者に振りまき、邪気を払う「汁かけ」の作法が行われます。

その後に「蛇綱曳き」。太鼓を先頭に子供たちが蛇綱を曳いて村の各家を廻ります。巡行が終わると、神社拝殿横にある蛇塚に蛇綱を巻き上げます。昔は神社境内の大老樹に巻きつけたようです。

行事の最後は「頭屋渡し」。ご神体(木彫の蛇)が今年の頭屋から次番の頭屋に送られます。地元の方は、頭屋を「トーヤ」ではなく、「トヤ」と云っています。

当行事は「大和の野神行事」の一つとして、国の記録選択無形民俗文化財(記録作成等の措置を講ずべき無形民俗文化財)に指定されています。

なお今年は「汁かけ」の行事に遅れましたので、以前の写真(未公表)2枚を加えて補いました。

関連記事(当管理者の関連写真記事へのリンク)
 ・野口神社 蛇穴の汁かけ祭り・蛇綱ひき 2016
 ・新泉 素盞嗚神社 野神祭 2012
 ・上品寺町 シャカシャカ祭り 2011
 ・上品寺町 シャカシャカ祭り 2010
 ・田原本町 今里の蛇巻き 2010
 ・田原本町 鍵の蛇巻き 2010



蛇穴 汁かけ祭り1
可愛い蛇綱にお酒を飲ませます=撮影:2009/5/5 奈良・
御所市蛇穴


蛇穴 汁かけ祭り2
湯立神事のように、ワカメの入った味噌汁を笹の葉で蛇や参拝者に神職がまき散らす「汁かけ」作法=撮影:2009/5/5 奈良・御所市蛇穴


蛇穴 汁かけ祭り4
可愛い顔をした蛇綱を引きずったり担いだりして、村の
家々を巡回します。子供が年々少なくなって困ると、ど
この祭事でも聞かれるようになりました=撮影:
2011/5/5 奈良・御所市蛇穴


蛇穴 汁かけ祭り5
葛城山を西に見て北に進む蛇。シッポを先頭にした後ずさりの状態ですが、蛇頭を北に向けると大雨が降るので、決して北向きにしてはならないとの伝承によります=撮影:2011/5/5 奈良・御所市蛇穴


蛇穴 汁かけ祭り3
村の各家をこのようにして“訪問”し、玄関に太鼓が入り込んで大騒ぎ。邪気を祓い、病除けを祈願し、祝儀を貰い受けます。昔は蛇綱が家の中まで上がりこんで暴れたそうです=撮影:2011/5/5 奈良・御所市蛇穴


蛇穴 汁かけ祭り6
お祭りの最後は「頭屋(トヤ)渡し」。太鼓、高張提灯2張、神主、今年の頭屋(トヤ)、役員などの順に行列を組んで新頭屋の家に向かいます=撮影:2011/5/5 奈良・御所市蛇穴


蛇穴 汁かけ祭り7
ご神体の木彫の蛇体を頭上に捧持した頭屋。新頭屋の家の
前に来てやれやれ、笑みが浮かびます=撮影:2011/5/5 
奈良・御所市蛇穴


蛇穴 汁かけ祭り8
新頭屋の家の座敷。祭壇にご神体を安置し「頭屋渡し」の神事が行われます。蛇穴地区全体で「汁かけ祭り」を運営。12組(かつての垣内)が毎年2組ずつ順番に当番をつとめます(青壮年会会長の談)。許可を得て撮らせて戴きました=撮影:2011/5/5 奈良・御所市蛇穴


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テーマ:祭り/イベント - ジャンル:写真

  1. 2011/05/14(土) 11:48:32|
  2. 5月の祭り/行事
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1
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  1. 2013/11/29(金) 14:19:02 |
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・奈良県北部在住の男性です。1300年超の歴史に根ざす奈良大和の人々の信仰に支えられてきた神事・仏事や祭り、伝統行事、民俗を主に紹介しています。
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